西澤保彦「黒の貴婦人」

黒の貴婦人 (幻冬舎文庫)

黒の貴婦人 (幻冬舎文庫)

タカチがやたらとかっこいいタックシリーズ新刊。ちょっと毛色の変わった話も入ってます。
謎を肴に酒を飲みながら議論を重ねて真相を想像するというスタイルが楽しいこのシリーズですが、収録策の時系列にかなりの変化があって登場人物の人間関係の変化も楽しめるようになってます。真相のダークさはこの人の作品、特にこのシリーズにしては控えめかな。
行きつけの二つの飲み屋のどちらに行っても必ず目にする白い服を着た女の正体を想像する(with 酒)表題作「黒の貴婦人」、結婚披露宴から消えた祝儀の謎をボアン先輩とウサコの会話(with 酒)のみで描写して推理する「夜空の向こう側」が特に気に入りました。
酒好き、特に飲み会で議論をするのが好きな人には物凄くお勧めできるシリーズですね。