友桐夏「白い花の舞い散る時間」

白い花の舞い散る時間 (コバルト文庫)

白い花の舞い散る時間 (コバルト文庫)

塾のサイトのチャットルームで知り合った5人の少女が、夏休みを使って泊りがけのオフ会を計画する。ところが、そこには4人しか来なくて、しかもその四人にはなにやら秘密があって・・・。
いやぁ、これをネタバレせずに書くのは不可能だね。正直、最近読んだ本の中で一番衝撃を受けたよw ラストのサプライズこそミステリの華とするならこの作品は紛れもなくミステリでしょうね(;゜ー゜)。凄ぇ気に入ったけど、理由はネタバレ込みで語ります。
以下ネタバレ。
少女小説レーベル、繊細なイラスト、リリカルミステリー、そういったものが全てミスリーディングに使用されてて、序盤からは考えられないほど物凄く黒いラストを迎えます。白い花が舞い散ったらドロドロしたものが残ってました、みたいなw 中盤までに丁寧に築き上げた少女趣味な雰囲気をぶち壊すカタルシスと衝撃がこの作品の最大のよさですね。
この作品が壮大な一発芸(ネタ)なのか、この人(作者)の少女観が”こう”なのか、の判断は次の作品を読むまで保留しましょう。