新城カズマ「サマータイムトラベラー1」

サマー/タイム/トラベラー (1) (ハヤカワ文庫JA)

サマー/タイム/トラベラー (1) (ハヤカワ文庫JA)

あの夏の日、幼馴染の悠有は時空を超えて未来に行った。たった3秒だけ未来へ。ぼくらは夏休みを使って悠有の能力を分析するプロジェクトを立ち上げ、実験とSF小説の読書に明け暮れた。ぼくらはお遊び気分で・・・あんな事になるとは思ってなかった。
これはなかなか(・∀・)イイ!ね。みんなと過ごす楽しい夏休みを綴りつつ、執拗に描写される「取り返しのつかない事態」に対する後悔がタイムトラベルものの文法(?)でありながら、本作に青春小説っぽさとノスタルジーを付加してるのでしょう。「あんなこと」が何かはまだわかりませんが、現時点で十分面白いし、また面白くなりそうです。

これは時間旅行の物語だ。
といっても、タイムマシンは出てこない。時空の歪みも、異次元への穴も、セピア色した過去の情景も、タイムパラドックスもない。
ただ単に、ひとりの少女が―文字通り―時の彼方に駆けてった。そしてぼくらは彼女を見送った。つまるところ、それだけの話だ。

萌えもあるけど、ハッピーエンドにはならないだろうから萌えだけを求めて読むのはお勧めはしません。悠有は萌えるけどねっ(*´Д`*)