伊坂幸太郎「ラッシュライフ」

ラッシュライフ (新潮文庫)

ラッシュライフ (新潮文庫)

これは(・∀・)イイ!ね。前作より全然好き。
プロ意識と美学を持って泥棒家業に勤しむ黒澤、自分にとっての”神”を解体しようとする河原崎、不倫相手の妻を殺そうとする女性カウンセラー・京子、リストラされ再就職先を探す豊田、といった四っつの視点から物語は綴られます。4人の人生、四つのラッシュ*1ライフは交錯し互いに影響を与え合い、最後に全体像が見えたときには一枚の見事な騙し絵を形作るのです。
何が凄いって、やっぱりこの交錯っぷりにつきますね(変な日本語だなw)。あの人の話にその人が出てきて・・・、とかその人のとったそんな行動があの人にとって重要な役割を・・・みたいな。やたらと入り組んだ構成が素晴らしい。登場人物がむやみにかっこいいのもいい感じです。
それにしても、伊坂幸太郎、すごくおされな文章を書くね。俺は今のところ肯定するけど、文章自体が合わない人もいるかも。

*1:lash、lush、rash、rush