舞城王太郎「世界は密室でできている」

世界は密室でできている。 (講談社文庫)

世界は密室でできている。 (講談社文庫)

凄ぇぇぇぇええ!
タイトル通り密室を柱にしたミステリ風な青春小説。密室と死体、狂気と暴力に彩られた世界を書きつつも伝えようとするテーマは愛だの友情だのだったり、それでいて少しも胡散臭くなく素直に感動すらできるラストシーンにつなげてしまうあたり、もう凄いとしかいいようがないです。
この人の作品、物凄く良くできたジャンクフードみたい。文章も構成も一見ジャンクっぽいけど実はしっかりと栄養も味もあって、みたいな。始めは抵抗を感じる文体も慣れるとむしろ読みやすく感じるあたりもw
物凄く良かったのでこのまま文庫で追ってみようと思います。