家事屋「わたしと先生の幻獣診療録」1,2巻

これは人々がまじないの術を忘れ
幻の生き物たちは消えゆき
そして科学の光が世界を照らし始めた頃の物語ー

科学が魔術を上書きしようという中世ファンタジー世界で、古の魔術師見習いのツィスカと獣医の先生が幻獣を治療する話です。この間の「竜と勇者と配達人」がファンタジー中世を社会学で曲解した*1作品とするなら、本作はファンタジー中世を科学で曲解した*2作品となります。
なお、科学設定は割とがばがばで、先生やツィスカの理論は「?」となることが多いです。科学考証に重きを置くSFの一種としてみると厳しいですが、きっとそんな見方は誰も望んでないでしょう。ゆるめなリリカルファンタジー世界で、ツィスカを愛でつつ成長を見守る作品になるのでしょう。
してみると、ツィスカが可愛いのですべてオッケーです。

*1:モンスターをハントするには役所の狩猟許可は必要、とか

*2:カーバンクルの額の宝石の成分は、など